「ちゃんとメシ食ってる?」 心配されちゃう“NEO百姓”(越知町)

  • 2020年1月31日

清田健二朗さん

広島県生まれ(前住所・東京)。2018年5月、越知町の地域おこし協力隊に着任。

農業者との交流や作業支援等を通じて知識・技術、経営ノウハウの習得に励む。農家として独立を目指し、日々自然と格闘中。

ミッション

  • 農業者との交流・作業支援
  • 農地や耕作放棄地の現況調査
  • 農業技術の実習や経営ノウハウの習得
  • 新規就農に向けた生産・販売等の実習

ざっくりいうと…

  • 都会のIT企業を、思い立ってから約1カ月でスピード脱出……YOUは何しに高知へ!?
  • 平成元年生まれは、農業も新しいスタイルで。畑仕事の必須アイテムは意外なアレだった。
  • 「もっとちゃんと食べなさい!」 地元の人もつい声をかけたくなるキャラクターで、卒業後の道を模索中。

清田健二朗さんにインタビュー (越知町)

協力隊に応募したきっかけが「前職での勤務に限界を感じたため」って……相当ハードな仕事でしたか。。。

大学を出てからずっと東京のIT企業で働いていたんですが、一日中パソコンと向き合ってストレスフルな毎日でした。業界ではブラックではない方だったと思いますが、30歳を前にしてこんなにも時間がパッと過ぎてしまうなら、この先はもっと早いんだろう……と。そこで心機一転、新しいことにチャレンジしたくなって。

とはいえ、高知でいきなり協力隊、しかも農業のミッションなんて、まさに180度方向転換!

子どもの頃からものづくりは好きだったな、と一次産業が頭に浮かびました。でも趣味の釣りは仕事にしたくないから漁業はナシ、林業も何か違う、じゃあ農業?と。 そこで就農の一手段として協力隊制度を初めて知ったんですけど、自分の条件である ①暖かい ②海に近い(釣りがしたい) ③対象作物が指定されていない(地域を知りながら、ゆとりを持って農業全般を学びたい) に合ったのが越知町だったんです。ただ、高知移住フェアのブースで、当時の町役場担当職員に「海?すぐだよ!!」と言われたのは……。

― 嘘でしょ、ここだと海まで結構遠いじゃないですか!?

ねえ、騙されました(笑) でも、農作業の合間を縫って船釣りなんかも楽しんでます。

それにしても、いわば“消去法“で農業とは珍しいケースですね。実際にやってみて、いかがですか。

疲れるし、決まった休みもなくて大変ですけど、面白いですよ。一年目は主に研修を受けて、今年は地元の農家さんたちに教えてもらいながら、自分でスイカ、トウモロコシ、ピーマンなどを試行錯誤しながら育てています。そして何より、ストレスフリーなのが良いんです。基本的には一人なので、イヤホンつけて音楽聞いたり映画流したりしながら作業してます。外の音が聞こえてないせいで、時々「オーイ!」と知らせるため、見えるところに石が飛んできます、ただ声かけられても気づかないから(笑)

イヤホンつけて畑仕事! さすが平成生まれ、次世代感ありますね(笑) こちらの暮らしで困ったこととかあります?

AT限定免許をこちらに来てから解除したので、ミッション運転がちょっと……坂道や交差点ではエンスト祭りでした。ついこの間はスイカの師匠の畑のすぐそばで脱輪しちゃって、危うく師匠の作物をぐちゃぐちゃにする寸前、さすがに焦りましたね。

脱輪、私もしました、ATなのに……。(協力隊担当の)役場職員Yさんから見て、清田さんはどんな方ですか。

Yさん:うーん、あれやこれや手あたり次第やってるように見えつつ、意外と几帳面というか……ちゃんと考えて作物を選んで育ててるようにも見えるし、不思議なところがありますね。

清田さん:いやあ、それがあんまり考えてないんですよ。今年は休みがなくても良いから、やれるもの全部挑戦しようと思って。

考えてないんかい(笑) そうそう、地域の方からいつも「ちゃんとメシ食ってるのか?」と心配されるとのことですが、確かに、細い……体もちます?

清田さん:農作業で疲れて帰ると、晩ごはん食べずに寝ちゃうことは多いですね。こう見えて、案外体力はあるんですけど。

立花:うーん。高知で協力隊になると、車生活に加えてごはんが美味しいから、太っちゃう人が多いのに!

清田さん:来てからちょっと体重落ちましたけど、これでも5キロ増えましたよ。

Yさん・立花:うそぉ!! それで!?

色々とおすそわけされることも多いでしょう?

確かに、いっぱいもらいますね。こっちに来て初めて食べた文旦とか、釣りたてのシイラをニンニクたっぷりのヌタ(※高知では葉ニンニクを使用することが多い)で食べるのも旨かったです。

肥えろ、肥えろ(笑) では最後に、今後の抱負をお願いします。

越知には山椒やスイカなど、質が良いのにまだ知られていない、埋もれてしまっている作物が結構あります。販売・加工の面も含めて、そういったものを特産品としてPRしていけたら良いなと思いますね。農家として独り立ちして定住できるかどうかは、農地・住宅・資金の3つの確保にかかっているので、正直課題は多いんですけど。

なるほど。あ、でも30歳手前で単身……ならば、地元の大きな農家さんに婿入りするのが一番手っ取り早いのでは!?

Yさん:そのパターンはありだよね。

清田さん:ええ、それ完全に自分がヒモになっちゃうパターンじゃないですか!? もちろん、ご縁があれば別ですけど(笑)

プライベートもお仕事も、期待しています!

<イチ押し!うちの地域自慢>

「自宅の前の仁淀川」

清田さん:とにかく川が綺麗だし、せせらぎの音も良いですよね。夏は窓から花火も見えます。

立花:良いなぁ、「奇跡の清流」として最近注目度急上昇ですもん、仁淀川。

清田さん:まぁ、虫が多かったり、音がうるさい時もあったりとマイナスポイントもあるんですけど。

立花:そこは目をつむってください!