「つながり」を料理するジビエシェフ(いの町)

  • 2019年9月24日
[写真]唐木田雄太さん

唐木田雄太さん

神奈川県出身。2018年4月、いの町の地域おこし協力隊に着任。
本川地域で伝統野菜の生産や観光振興などに携わるかたわら、特技の料理を生かした特産品の開発などを手がける。

ミッション

  • 農林業・観光事業の振興
  • 資源調査と特産品の開発
  • 地域コミュニティー活動の支援と町内外の支援

ざっくりいうと…

  • 音楽も、料理も、“つくる楽しみ“は共通。しかり、ポキリは突然に……。
  • ここは外国!? ネイティブ土佐弁の味は、やっぱり濃厚すぎた。
  • 地域が求めている限り……一度離れた道でも、新たな武器を携えて進め!

唐木田雄太さんにインタビュー(いの町)

—ミッションが実に幅広いですが、応募時点では何をやればいいのか、迷ったりはしませんでしたか。

元々の募集は「休耕地の活用」や「伝統野菜の本川じゃがいもの生産・流通」、「山岳観光の振興」などだったので、自然の近くで一次産業に関わりたかった自分としては、当てはまるものが多くて逆にしっくりきました。“田舎 仕事”のWeb検索でヒットしたJOINのページ(ニッポン移住・交流ナビ)を見ながら、以前お遍路で通った高知か愛媛が良いなぁと探してたんです。実際に着任してみたら、ミッションはあってないようなものでしたけど(笑)

—開けてみないと分からない、協力隊あるあるですね。でも、生まれてずっと首都圏で、なぜ地方へ?

ギタークラフトの専門学校を出てから、ビストロ4年、ダイニング7年、他にも和食やイタリアンなど飲食店で働いていました。純粋に料理は楽しかったですが、あくまで食い扶持稼ぎ、メインでやっていたのは音楽です。本気でメジャーを目指してバンドをやっていたんですけど、一番期待をかけてやっていたバンドがうまくいかなくなって。

—おお、噂に聞く、音楽性の違い的なあれですか!?

まあ、その表現だと全部を含むので、そんな感じです(笑)その時にちょっと心が折れたというか、音楽からは一旦離れたい、このタイミングで調理の仕事もやめたいと思って。音楽はまたやりたくなったら、ネットがあればどこでもできるし……都会を離れて人らしい暮らしをしたいなと、東京から猫を連れて移住しました。

—心境の変化と共に環境を変えたんですね。田舎暮らし、飛び込んでみていかがですか?

これといってすごく不便だ、とかはないですね。大きな買い物には車で40分くらいかかりますが、こういうものだろうと思えば大丈夫ですし。「田舎はヨソ者に厳しい」みたいなイメージもありますけど、地元の方もすごく良くしてくださって……あ、しいていえば寒すぎたかな。冬場はマイナスだし、かなり雪降るし。

「つながり」を料理するジビエシェフ 唐木田雄太さん(いの町)インタビュー

—いわゆる南国土佐詐欺! 山間部あるあるですね。

あとは土佐弁。どの単語っていうよりワンセンテンスがまるまる聞き取れなかったりします、未だに(笑)僕の住む本川地域は特に山奥で、高知の中でも特に“濃い”土佐弁なのか……最初は「ここの人とコミュニケーションとれないかもしれない。本当に日本語!?」なんて思いました。

—字幕つけてくれ、と(笑) それでも着任してもう1年ちょっと、活動の手ごたえとか今後の方向性はどうでしょう。

適応力は高いほうみたいで、割と何でも大丈夫だなと感じています。活動の面では、最初の年は地域を知るという意味で色々やらせてもらいましたが、これからは本川で飲食店の開業を目指そうかと。

—えええ、飲食に戻るんかい! 離れるために高知に来たのに!?

まあ、そうなんですけど(笑)でも人口460人ほどのこの地域には夜、食事できるようなところがなくて、地元の人のニーズがあることがわかったんです。観光ともからませられるし、ソトからの人を入れるという意味でも良いだろうと。基本的に、頼まれたりお願いされたりすると断らないタイプなので、求められている限りやろうかなと思ってます。

「つながり」を料理するジビエシェフ 唐木田雄太さん(いの町)インタビュー

—なるほど、地域とのつながりから必要とされているものを拾って、ご自身のできることを組み合わせて。

地域おこしって、そういうものじゃないかと感じますね。今はジビエ料理に挑戦中で、協力隊の仲間と一緒にワナと鉄砲の狩猟免許をとり、ノコギリ使って自分でさばいて……。シカ肉とイノシシ肉の合い挽きハンバーグに、地域の野菜と果物を使ったつけ合わせで、県主催の「よさこいジビエコンテスト」の優秀賞をもらいました。……ただいかんせん猫飼ってるんで、獣をさばくってかなり後ろめたいんですけども。

—おお、美味しそう!! にゃんこは……きっと自然の中でのびのび楽しいはずなので、許してもらいましょう。ちなみに、事前にお願いしていたキャッチコピーなんですが。

すみません、お願いします。大体、何でも大丈夫なんで(笑)

—受容力が高い、許容範囲が広いってずるいなあ……頑張って考えます。

気になる!高知のことば

「ひやい」

意味:寒い。冷たい

例:ひやいと思うたら、水道が凍っちゃうやか~。。。

訳:寒いと思ったら、水道が凍ってるじゃないか。。。


唐木田さんコメント:土佐弁はうつってこそいないですが、地域の人に対しては合わせて話すことも多いです。寒いんで、これは自分でもよく使うかな。