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とにかくコツコツ積み上げて挑戦を続ける”パワフル職人”荒井彦博さん(いの町)

  • 2021年2月22日

荒井彦博さん

神奈川県出身。2018年4月、いの町の地域おこし協力隊に着任。

本川地区の特産品開発や生産を通じた地域の産業活性化のため、菌床椎茸の栽培、竹炭づくり、竹細工といった活動に従事。椎茸は町内の直売所のほか、高知市内の木曜市、愛媛県松山市のお城下マルシェ(第三日曜)、新居浜市のさんさん産直市(第四日曜)等でも販売中。

ミッション

本川地区の特産品開発や生産を通じた地域の産業活性化

ざっくりいうと…

・大切なのは、恐れずに挑む行動力と、行動を着実に積み重ねる忍耐強さ。その原点は石材職人時代にあった。

・見渡す限り、山ばかりのこの土地で。地域での信頼を積み上げながら、自分のやりたいことと向き合っていく。

・椎茸、竹炭、竹細工……ナリワイ作りのためにどうしても確保したいのは、「家」と「〇〇」!

荒井彦博さんにインタビュー (いの町)

―今(10月)は繁忙期とのことで……インタビューにお時間いただき、ありがとうございます!

現在の活動の中心は菌床椎茸の栽培で、9月から5月がシーズンですね。高知市内の木曜市や、土曜に行う本川地区内への配送、日曜に出店する愛媛の産直イベントに合わせてスケジュールを組み、収穫に仕分け、袋詰めに配送にと、毎日忙しくしています。

好きです、椎茸! あ、急に告白しちゃった。イチオシの調理法は?

やっぱりシンプルに、焼いてお醤油ですかね!本川は寒暖差が大きくて、吉野川の源流ということで水もきれいだし、特に今の季節は大ぶりなのが獲れて美味しいんですよ。

うう、ヨダレが。とはいえ荒井さんとて、特に椎茸マニアだったわけではないんですよね。

元々、この地区では複数のミッションで募集されていて、当初はキジの養殖をやってたんですが、自分がやりたいこと、できそうなこと、今後の需要なんかを考えて2年目から椎茸栽培を始めました。この辺は原木椎茸が主流なので、いずれはそちらもやりたいのですが、体力的にハードですからね。将来を考え、今のうちに菌床の栽培を身に着けておこうかなと。

菌床椎茸の栽培状況

計画的ですね。生まれも育ちもは神奈川で、しかもずっと石材や土木に関わる仕事をされていたとか。

昔から、モノづくりが好きだったこともあって、墓石などの彫刻の仕事をしていました。高知に来たきっかけのひとつは、以前職人として香川で働いていた時に、いつかは四国に住みたいと考えていたことです。年齢的に最後のチャンスだなと協力隊への挑戦を決め、色々と情報収集をするなかで、いの町のホームページで見た本川の景色にピーンと来て、ここに応募しよう!と。

土地に対する直感、協力隊あるあるだ! ただ生活面でも仕事面も、これまでと全く違う環境に飛び込んでみて、いかがですか。

見渡す限りの山、もう斜面ばっかりなのでね(笑)。何でも自分でやらないと始まらなければ前にも進まない、特に個人作業ということで、段取りや効率を追求する難しさを痛感していますね。椎茸のハウスも、屋根はボロボロ、水道も電気もないところから始めたので大変でした。その反面、自分で考えて決め、行動できる自由さが魅力なので、チャレンジ精神が旺盛な自分には合っているかなと。手取り足取り教えてもらうのではなく、人のやり方を見て学んでいくという仕事のやり方をはじめ、前職の知識や経験もすべて生きていますしね。

世間的には「厳しい」と思われるような状況を、あえて楽しむというのも協力隊っぽいです。

とはいえ、ここでの生活が成り立っているのは、地域のみなさんにお世話になっているおかげなんですけども。色々な情報を教えていただいたり、オフシーズンの収入源になればと始めた竹炭作りでも、小屋用に土地を提供いただいたり……。そうした手助けあってこそ、定住に向けて頑張ろうと思えます。

田舎暮らしは、人が少ないからこそ、信頼を得ること、助け合える関係性を作ることが大事ですもんね。

コロナウイルスの影響で今年はかなり減ってしまいましたが、地域の行事には積極的に顔を出してきました。それから地区の集落活動センター(※)では、原木舞茸の栽培・収穫と販売が毎年秋の恒例となっているんですが、高齢化で若い人が必要ということで。お手伝いを通じてコミュニケーションをとっていくなかで、距離が縮まってきた気もします。

(※)集落活動センターとは、地域住民が主体となって、旧小学校や集会所等を拠点に、地域外の人材等を活用しながら、近隣の集落との連携を図り、生活、福祉、産業、防災などの活動について、それぞれの地域の課題やニーズに応じて総合的に地域ぐるみで取り組む仕組み。→https://www.eitoko.jp/

人間関係も、石なみに積み重ねておられる感じですね。あんまり、やっちゃった!みたいな失敗談はないタイプかしら?

ハウスの修復をしようと資材を買いに行ったんですが、公用車へ積み込んでいる時に足元がふらついて。「あっ」と思った瞬間にはもう遅い、コケてました。抱えてた角材が助手席側のガラスに突き刺さってヒビが……。笑うしかなかったなぁ。

公用車は、4人に1人ぐらいの割合(※私調べ)でみんなやらかしてますから! お休みの日は満喫できてますか?

今の時期はなかなか休めないですが、温泉巡りは心身の癒しですね。あとはお城巡りも好きで。天守閣からの風景は町ごとにもちろん違うし、石垣の積み方にも個性があってなかなか面白いんですよ。四国だと今治城のお濠が素晴らしくて、石も立派。

やっぱり見るのはそこなんだ(笑)。さて、残り半年の任期となった協力隊生活ですが、今後のビジョンを教えてください。

愛媛寄りの地域なので、まずは近い西条市から愛媛で菌床椎茸の流通を拡大させて、いずれ四国、本州へと展開させていきたいですね。それと、竹炭作りと竹細工を併せて生計を立てるべく、仕事の時間をできるだけ確保できるような、作業場に近くで良い家がないかと地元の方に情報収集中です。

将来についてもコツコツと、順調ですね。

あとは、守る人ができればより一層、頑張れると思うので、ゆくゆくは生涯の相棒を……。

おおお! やっぱり来た、そういうネタが!! 出会いはありそうですか!? 

いやぁ、ご高齢の方が多いのでねぇ(笑)。

ちょっと、詳しくは後ほど(笑)。

<あるある!高知のヒト・モノ・コト>

「イタドリ」

荒井さん:地面からニュキニュキっと伸びてくる山菜ですね。50㎝ぐらいに伸びたところをポキっと折って、柔らかいところを食べます。

立花:スカンポとも言われてますよね、見た目はちょっとアスパラに似てて。高知に来るまで知りませんでしたが。

荒井さん:塩漬けにすると一年中食べられる、保存食ですね。他にここらの山の恵みでいえば、本川じゃがいもも美味しいですよ。普通のじゃがいもよりもこまい(小さい)ですが、型崩れしにくくて、冷めてもモチモチしてます。