伊藤明子さん
大阪府出身。2021年4月、高知市の地域おこし協力隊に着任。
長浜・御畳瀬・浦戸地域の活性化に向けた地域おこし学校「こうちみませ楽舎」の企画・運営、note(https://note.com/kochi_crcs22/)やinstagram(暮らすにぼっちり高知市移住・定住 @ kochicity_ijuteiju)等各種SNS、広報媒体での情報発信、地域のコミュニティ活動に支援・参加などに従事。
長浜・御畳瀬・浦戸地域振興計画推進事業
・こうちみませ楽舎の企画運営
・情報発信
・地域活動等の支援 など
・定年後は夫婦ふたり、地方でゆっくり……のはずが、人とまちに一目惚れした高知市で、市初の協力隊にスピード応募。
・着任間もないのに、担当職員・協力隊メンバーとのチームワークは抜群。その秘訣は?
・仕事もプライベートも、人に始まり人に終わる。すべての出会いに感謝しながら、地域の声に耳を傾けることから、笑顔づくりを目指す。
― “地域おこし協力隊“や”地方移住“というと、中山間地域や自然に囲まれた土地を選ぶ人が多いと思います。なぜ、あえて県内イチの”お街“である高知市へ?
2年前、娘の大学受験を機に初めて高知市に訪れたんですが、自分が住んでいた大阪府八尾市とまちの規模感や雰囲気が近いところが気に入りまして。大阪の街中で生まれ育ったこともあって、以前から「老後は地方でゆっくりしたいね」と夫婦で話してはいたものの……あんまり田舎だと、逆に二の足を踏んだかもしれません。
― なるほど、そういうパターンもありか。で、晴れて受験に合格された娘さんと共に高知市民に……ってあれ、「夫婦移住」プランだったのでは?
主人は大阪にひとり残って、定年まで頑張ります(笑) なにせ私、高知市第一号の協力隊募集というチラシを偶然目にしてすぐ、「年齢制限もないし、いけるじゃん!」と書類を送ってしまったもので。昔から、知らないことや興味をもったものに足を運んで確かめたくなる性分もあって、両親も主人も「行ってこーい」という感じでした。それに「老後の移住ってなかなか大変だと聞くし、それなら私が先に来て基盤を作っておいた方が良いよね!」「夫婦もしばらく適度に離れていた方が、また一緒に住んだ時に第二の新婚気分を味わえるんじゃない!?」とも言えるでしょう~?
— ああ、そのノリは協力隊(特に女性)に多い、かつラテンな高知県民と相性がいいタイプです。
時々大阪に帰って、主人の寂しさのフォローはしていますよ(笑) でも確かに、高知の人の“おせっかい“じゃなくて”おせったい“な気さくさ、人柄の良さが大好きですね。先日も、担当地域の広報紙「里海かわら版」で取材をした時も、地域の皆さんがとにかくウエルカムで壁がないし、忙しいなか快く協力していただいて。出来上がった冊子を取材先の農家さんにお持ちしたら、「孫にも送りたい!」って最高の笑顔で仰るものだから、もうこっちもニコニコですよね。
― あぁ、それは嬉しいですね。地域で活動する一番のやりがいかも。
これまでも子ども会や自治会の活動、病院や児童養護施設などの仕事を通じて人と接することを楽しんできた人生ですけど、とにかく人に恵まれてますね。そもそも高知大学の受験を勧めてくださった高校の先生のおかげで娘もキャンパスライフを満喫できていますし、大学のイベントに私も参加して若い子たちから刺激を受けることもあります。初めて高知に来た際に対応してくれた、空港レンタカーのスタッフさんのノリの良さも最高でした(笑) 感謝ばかりです。
— 周りへの感謝が伊藤さんからあふれてるので、人を引き寄せてる感じもします。
こちらで出会う皆さんが本当に良くしてくださってるので……あ、移住前に飼っていたウサギを預かってくれている両親や、その両親の面倒まで見てくれている主人には何より感謝してますっ!
— はい、そこもばっちり書いちょきます(笑) それにしても、地域活性推進課(協力隊担当)の職員Aさん、同期隊員の吉田さんともすごく息が合ってますよね(インタビューに同席)。第一号の協力隊となると、自治体の側も受け入れに慣れていなくてお互い戸惑うケースもあるようですよ。
え、そうなんですか? 今は着任からまだ4カ月ですけど、隊員も職員の方も「ひとつのチーム」という感じですよね、私たち。
Aさん:職員と協力隊が補い合いながら、それぞれ得意なところをやっていく、皆で地域の方に喜ばれることができれば良いなと考えてやっていますね。「●●市のモデルのように」といったものは特にありません。お二人ともすごく人柄が良いですしね。
吉田さん:協力隊、個人を尊重してくださるし、すごくノビノビやらせてもらってますよ!PRお願いしますね☆
— 3人の異様にまぶしい笑顔、そして恐るべし連携プレー……このインタビュー、台本あったっけ……。
推進課のメンバーとは今、家族よりも長い時間一緒に過ごしているので(笑)。 先日もミッションの一環で、地域おこし学校『こうちみませ楽舎』の講座の司会進行役を任されたんですけどね。ガッチガチに緊張してる中、職員の方からかけられた「最後、終われば何でもそれが正解やき!」という言葉で、どうにか乗り越えましたもん。
― それはなんとも、いごっそう&はちきんらしい、最強のお守りフレーズですね。
「里海かわら版」の取材でどろめ漁の船に乗せていただいた時も、その言葉を胸にきつい船酔いをやりすごしました!……あ、そうそう、今回のインタビューの宿題だった「自分のキャッチコピー」も考えてきましたよ。
― わあ、本当ですか?
いいですか? 発表します!!
― お、お願いします(……今まで、このお題にこんなに前のめりで準備してくれた人いたかしら)
明子の部屋 ~あなたのお話、何でも聞きます~
―おおお(自分でサブタイトルまでつけた人もかつていない…)。確かに、今日のインタビュー中に私に対してもたくさん質問してくださって、お話を引き出すのがすごくうまいですもんね。
人と接するのが好きなこと、子どもとたくさん関わってきた経験を生かして、地域の人が何でも話せるような居場所づくりができたら良いなと思ってるんです。もちろん今はまだ着任から日が浅く、初めてのことばかりを楽しむ毎日ですが、これから活動を通じて地域に何が必要なのかをしっかり勉強して、話し合いを通じてみんなが笑顔になれる企画が考えたいなと。そうそう、今月末にはこんなイベントをやるので、立花さんも高知に来られるならぜひ(チラシごそごそ)
― その前のめりさ、本家の徹子さんに並びます(笑)
「小夏」
元々柑橘類が大好きなんですけど、高知に来て初めて食べた小夏の美味しさにびっくり。土佐文旦だけじゃないんですね、人生イチの柑橘だ!とすっかりはまっちゃいました。