偶然を必然化する感覚派(黒潮町)

  • 2019年8月30日
[写真]藤岡健一さん

藤岡健一さん

東京都出身。2018年4月、黒潮町の地域おこし協力隊に着任。同年6月に黒潮町総合戦略・教育戦略の中核として掲げられた「ふるさと・キャリア教育」プロジェクトの主幹として、「黒潮町産グリーンレモンのブランド化」等、様々なプロジェクトを通した子どもの「ふるさと愛」醸成のための活動を手掛けている。

ミッション

  • ふるさと・キャリア教育プロデューサー(地域と学校をつなぐ活動を通じた地域の活性化・健全な児童生徒の育成)

ざっくりいうと…

  • 黒潮の雄大な海が生粋の東京人のココロをつかむ。
  • 着任初日、まさかのハプニングで冷や汗・滝汗・脂汗!?
  • 仕事でもプライベートでも、カギは「人とつながる」「人をつなげる」。うっかりミスもチャンスに変えて。

藤岡健一さんにインタビュー(黒潮町)

—生まれも育ちも東京ということですが、高知には旅行などでよくいらしてたんですか?

いえ、協力隊に着任する5カ月ほど前に、旅行で訪れたのが初めてです。黒潮町には滞在しなくて、通過しただけだったんですけど、海の風景がすごく印象的で。その後、東京で行われた高知移住フェアをふらっとのぞきに行きました。地方創生には、以前から興味もあったので。

偶然を必然化する感覚派 藤岡健一さん(黒潮町)インタビュー

—確かに、黒潮の海岸は運転してるだけでも気持ち良い! 移住を考えるうえで、お仕事の面はいかがでした?

その移住フェアでは他の自治体の協力隊応募をオススメされたんですけど、一次産業はどうもピンとこなくて。一方、黒潮町の「移住促進担当」や、現在自分が担当している「ふるさと・キャリア教育プロデューサー」というミッションは自分の中でも働くイメージがわき、応募を決めました。教員免許は持っていませんが、前職では人材系の会社でヒトと大学・企業をつなぐ仕事をしていたので、「地方を教育から元気にする」という今の業務に通ずるところがあるかなと。

—お話の内容も、そのシャツ姿も、長らく役場や学校で働いてこられたようなカッチリ感がありますね。「やっちゃった!」みたいなハプニングもなさそう。

それが着任初日にさっそくありました。田んぼの中の小道を通れば、自宅から役場まで徒歩10分くらいだとわかり歩いていくことにしたんですけど……朝で交通量が多かったせいか小道の入り口を見失っちゃって、もう全然着かないんですよ。役場がまるで近づかない。余裕をもって家を出たのに、猛ダッシュで坂道と階段を駆け上り、到着したのが定時の1分前。

—あちゃあ、災難……。

それから半月後ぐらいに、大家さんの都合でしばらく町の集落活動センターに宿泊することになったんですが、夜道を自転車で向かったら施設が見つからないんですよ。電波が悪くてGPSも使えないし、施設にも連絡とれないし。

※集落活動センター
住み慣れた地域への愛着と、「これからもここに住み続けたい」という思いを持つ地域住民の方々が、旧小学校や集会所などを拠点に、それぞれの地域の困りごとや、取り組んでみたいことに、チャレンジする仕組み。
詳しくはこちら→「えいとここうち」

—え、また迷子!?

これは地元の方に頼るしかない!と、思い何となく目についた一軒の民家を訪ねて事情を話したんです。そうしたら「施設には連絡してあげるから、まぁ上がって」と招かれ、勧められるがまま家主ご夫妻、おばあちゃん、お子さんと食卓を囲んでお酒を飲むことに。聞けば、奥さんとおばあちゃんの誕生日だというんです。

—そこはかとなき昔ばなし感が……それ、タヌキ一家とかじゃないですよね?

後日、黒潮町商工会の会長さんのお宅だったと判明しました。食事の後に集落活動センターに宿泊したんですけど、その名前が「であいの里 蜷川」だったので、まさしく出会っちゃった! とますます不思議な感覚ですね。今思えば偶然が必然だったような気がします。

—おお~ちゃんとオチが! しっかりネタをお持ちですね(笑) 最後に、活動に対する想いなどをお願いします。

こちらに来て初めて担当したプロジェクトが、町内のサーフショップとの連携で実現した、小学校での東京2020オリンピック正式競技サーフィンの授業でした。安全性が確保できる環境や条件の整備、プールでの事前練習、メディアへの告知や取材対応など初めてづくしでしたが、黒潮町初の試みということもあり、おかげさまで反響が高かったので、今年も開催が決まって。まだまだ模索中ですが、イチから作り上げていくやりがいを感じています。

偶然を必然化する感覚派 藤岡健一さん(黒潮町)インタビュー

—授業でサーフィンなんて、子どもにとって絶対一生の思い出になりますね。素敵。

倒れても倒れてもめげずに挑戦し続け、嫌になるどころか子どもたちもとても楽しんでくれ、サーフィンを通じて黒潮町の海の素晴らしさを体感し、町への愛着も高まったようです。 将来町外に出たとしても、ふと海を目にするたびに、ふるさと黒潮町を思い出してくれるのではないでしょうか。

—初めての担当プロジェクトで、いきなりビッグウェ~~~ブ到来!!!

、、、とはいえ僕はサーフィンやったことなかったので、最後まで一度も波に乗れなかったんですが。

—できないんかーい!(笑)

じゃあ、それでお願いします(笑)

気になる!高知のことば

「かまん」

意味:構わない。よろしい。大丈夫。

例:「明日、自転車借りたいがやけんど……」「好きに使ってかまんよー」

(訳)「明日、自転車借りたいんだけど…」「好きに使ってかまわないよ」


藤岡さんコメント:発音が「Come on」に似てるなあと思って耳につきました。意味的にも、遠からずな感じですよね。