廣瀬真也さん
高知県出身。2019年4月、妻と娘(小学生)2人と共に越知町に移住し、地域おこし協力隊に着任。
商店街活性化施設兼チャレンジショップ「おちぞね」を拠点に、まちのにぎわいづくりに邁進中。
—高知市のご出身ということで、U・Jターンのような感覚で高知へ?
あまり「帰りたい」という想いがあったわけではないですね。大学で関東に出て、就職で宮城、そこで結婚して転勤で福岡へ……と転々としてきましたが、自然に近いところに住んで地域のじいちゃん、ばあちゃんと関わりながら仕事がしたいなと。移住先としては他にもいくつかみて、大分県も候補に挙がっていました。
—特に高知にこだわりがなかったと。移住のタイミング含め、奥さん、2人のお子さんたちの反応はどうでしたか。
時期としては、下の子が小学校に上がる前に動けたら、ぐらいに考えていました。高知市の実家には妻・子どもを連れて年に1回帰省していたんですが、昨年の夏に家族で県内を旅行した帰り道、どうにも気になったのが越知で……。妻は少し迷っていましたが、彼女の両親が理解を示してくれましたし、「じいちゃんたちの近くだよ」で小学4年生の娘は「いいよ」と。最初はゴネていた下の娘も今はだいぶ馴染んできて、土佐弁と博多弁のハイブリッドになっています(笑)
—お父さんの直感にご家族がついてきてくれた形なんですね! 担当ミッションは町のPRやにぎわいづくりですが、「いけそう」な感じはありました?
前職のメーカーで事業企画に携わっていたこともあって、新しいアイデアを考えたり、人がアイデアを出しやすいような仕掛けを作ったりするのは得意でした。現状の問題を分解し、ニーズとシーズの組み合わせを考えるという点は、製造業のマーケティングも町づくりの企画も共通しているところがあるかなと。
—なるほど。担当職員さんから先ほど、「着任間もないとは思えない」と言われていましたが、納得の頼もしさです! ご自身のキャッチコピーも何かアイデアありますか?
うーん「雨男」……?いざ、外で何かしようって時、かなりの確率で雨なんですよ。そういう場に行く日は、楽しみにしててもあまり高ぶらないように、雨男としての本領を発揮しないようにと(笑)。あとは、強力な晴れ男や晴れ女を探して相殺するのを狙ったりとか(笑)
—地域のイベントって、屋外のものが多いですからね(笑) 今はまだ移住して3カ月ぐらいとのことで、「やっちゃった!」的なエピソードはまだないですか?
失敗談というわけではないですが、なにはともあれ“挨拶”は早めにしないとダメだなと。地域の方に「初めまして」と言うと、向こうはすでにこっちを知っているんでビックリするんですよ。僕目線では「自分1人:住民約6,000人」ですけど、町の人からすれば「6,000人:ヨソから来た1人」なので当然といえば当然なんですが……認識の度合いが全く違うので、こちらからどんどん挨拶をして回らねばと。
—確かに。良くも悪くも、人が少なければ少ないほど「話がまわる」のが速いのを実感しますよね。若干怖いというか、下手なことしないように気を付けようと(笑)
そうそう怖いといえば、今7kmほどの山道を自転車で通勤しているんですが、夜は車も全然通らなくて真っ暗なんですよ、街灯もないし。ちょっと危ないなぁとは思っていたものの、3日ほど前、ついにケモノに出くわしました。
—げ! 車でもギョッとするやつですよ、それは。
今回は幸いタヌキだったんで、襲われたとかいう被害は特になかったんですけど……路上でジーっとこちらを見つめていた印象は強烈ですね。セット(?)でイノシシも出てくるだろうと考えると、こりゃ気を付けないといかんなと思いました。
—ひとまず、夜の自転車はやめましょうか(笑) では最後に、今後の抱負などを教えてください。
以前から、子どもの学びの場や人が地域に集う拠点を作りたいという気持ちがありましたが、その実現の形はあえてかっちりと決めずに越知へと飛び込みました。昔から母に「スポンジみたいな人間になりなさい」と教えられて育ったこともあってか、とにかく地域に入って色々なものを吸収させてもらいながら、任期後のナリワイも含めて活動を考えて、励んでいけたらと思っています。
—降らせるだけじゃなく、「吸って出す」機能つきの雨男……的なキャッチコピーにしておきます!
「特になし!」
廣瀬さんコメント:もともと高知育ちですから。でも大学時代は土佐弁というより、関西弁っぽく話し、宮城の仕事では関西弁NGと言われちゃったので、標準語になりました。越知でも、標準語で話してます。
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