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村随一の“孝行ムスメ”が目指すのは、”食”がつなぐ地域の絆 (大川村)

  • 2020年1月27日

澤田英理さん

高知県出身。2018年4月、大川村の地域おこし協力隊に着任。

村内でとれる野菜を使用し、保育園、小・中学校、デイサービスの給食の献立づくり・調理を通じて、地産地消に取り組む栄養士として活躍中。

ミッション

  • 集落活動センターの給食・配食業務における栄養士用務

              (献立作成、材料発注および納品対応、調理)

ざっくりいうと…

  • うちにもこんな子が欲しい……という声が続々!? 家族と村人から愛される、しっかり者の孝行ムスメ。
  • 離島を除くと、日本でもっとも人口が少ない村。だからこその、お悩みとほっこりエピソードとは!?
  • “食“で地域の人をつないでいく。地域に根差し、調理も手掛ける栄養士ゆえにできることを目指して。

◆大川村の地域おこし協力隊募集はコチラ

澤田英理さんにインタビュー (大川村)

京都の大学を出てすぐ、高知へ戻られたとか。でもUターンといっても、ご実家のある高知市と、大川村とでは大分違いますよね?

大川村は人口が400人ぐらいなので「村民はほとんど親戚どうし、そうでなければ同僚」というのが何よりびっくりで……そういう意味で、いまも毎日新しい発見があって面白いですよ(笑)

400人って、市街地の小学校一つ分ぐらいの人数!! 京都とは、なおさらすごいギャップがありそう。

私自身の家族とは、1~2週間に一度は実家に帰ったり、本山町に住む祖父母のもとに行ったりして、休みの日は一緒に過ごしています。京都は高知とまったく文化が違い、刺激も多くて楽しかったですが、家族が体調を崩したこともあり、近くで暮らそうと戻って来たので。みんな喜んでくれています。

なんと、孝行ムスメだ……。初対面ながらとても落ち着いていて、「やっちゃった!」みたいな経験はなさそうですね。

そうですねえ……村では毎年の夏祭りに、盆踊りを中心にしたダンスタイムがあるんですけど。去年、お酒が入っていたこともあってすごくノリノリで踊っていたら、周りからはすごく意外に思われたみたいです。普段、あまり目立つようなことはしないせいかなぁ? 中学・高校と器械体操をやっていたので、ダンスは元々好きだったんですけどね。

ええ、それは確かに意外というか、ダンスを観たい(笑) ではお仕事の面で、困ったこととかは?

失敗談というよりは、とにかく「すごくしっかりと見られている」と感じることでしょうか。それこそ人が少ないうえに、話が又聞き又聞きで伝わるので……些細な問題が、どんどん大きくなって広がってしまうこともあります。もっとも私のミッションは「村の栄養士」として給食の調理をしていますから、皆が特に敏感になるトピックなんですよね。「ヒトの口に入るもの」を扱っているわけで。もちろん「見てくれている」のにはポジティブな面もあって、例えば仕事で悩んでいたり、体調を崩して休んだりすると、どこから聞いたのか地域の方が心配して電話をくれることもありますよ。

これぞ田舎!なほのぼのエピソードですね。それにしても、事前アンケートからも「しっかりしてる」とは思ってましたが、本当に23歳ですか?(半信半疑)

(笑) 責任感が強い、とは言われます。ここでは特に働く人が少ないこともあって、一人ひとりに任されている仕事の範囲は広いし、新卒だからといって甘えた気持ちではできるものじゃないなとも思いますね。

もともと何か仕事をしていて、転職して協力隊になる人が大多数なので、他の職場の経験なしに飛び込むのは苦労も多いはずですよね。

着任最初の1カ月の間は、前任者の栄養士の方がいらしたので引継ぎ期間はあったのですが、とにかくバタバタでした。調理師として働いている母の職場や、嶺北(れいほく)地域の栄養士さんや栄養教諭の方を通じて、自分で情報を集めて……いまだに日々勉強中という感じです。

やっぱり、背中にファスナーがついてて中におばさんが入ってません? ちゃんとしてるなぁ……。 さて、村の暮らしで、印象的なエピソードなどはありますか?

道で地域の子どもたちと顔を合わせた時に、「今日の給食、おいしかった!」と感想を言ってもらえるのがとても嬉しいですね。自分が給食を「調理する人」として認識されていて、食べてもらった反応が直接見られるというのは、小さい村ならではなのかなと。

それは、なかなか胸アツな体験ですね。プライベートも充実していますか?

実家に帰らない休みの日は、地元のおばあちゃんたちと草木染めや栞(しおり)づくりをしたり、同じ村営住宅に住む方とバーべキューをしたりと楽しんでいます。

草木染の様子

では、今後の活動の展望を教えてください。

栄養士と調理の業務も忙しいですが、活動時間中にもっと農家さんや生産者のところを訪問したり、子どもたちが給食を食べる現場に行ったりできればと思っています。この地域の「つくる人」と「食べる人」、そして自分のような「調理する人」をつなげていけるような取組みがやりたいですね。

素敵。最後に、大学新卒で協力隊の応募を考えているような方に、メッセージをお願いします。

うーん……希望のミッション、自治体に入っても、必ずしもやりたいことはできないかもしれません。でも、地域の求めていることをくみ取って、自分のできること、やりたいこととすり合わせていくのが、協力隊の役割かなと思います。

ありがとうございました。やっぱり背中のファスナー、確認します!

<イチ押し!うちの地域自慢>

「はちきん地鶏の唐揚げ」

澤田さん:給食で一番人気のメニューです。皆が大好き、歯ごたえがあって美味しいですよ。日々の献立づくりでは、野菜や鶏肉・牛肉など地元の食材、季節のものをふんだんに取り入れるようにしています。

立花:ぬー、お腹減ってきました!

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